犬種図鑑を作ろうと思った理由

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動物病院にいていろんな相談を受けていると、犬種選びの段階から相談してもらえてたらなあ。。。と思うことがときどきあります。

 

犬種選びのアドバイスは、獣医師が治療をして命を救うのと同じくらい、大事な仕事だと思うようになりました。

 

集合住宅でビーグル(特徴:良く通る声で吠える)を飼い、鳴き声がうるさいと苦情が来たとか、ご高齢のご夫婦がボーダーコリー(特徴:かなりの運動量が必要)を飼って散歩ノイローゼになりかかってるとか、環境と犬種のミスマッチとしか言いようのないケース、少なくないです。

 

人も犬もお互いに柔軟性のある生き物なので、多少のミスマッチがあっても時間の経過とともにそれなり落としどころを見つけていくもので、それが犬を飼う醍醐味のひとつでもあります。

 

かくいう私も、憧れからハスキー犬を飼い、えらい苦労をしましたが、それも良い思い出です。

 

ただ、ミスマッチを楽しめるケースばかりではなく、手放すという最悪の事態に至ってしまうこともあります。しつけも万能ではありません。憧れやイメージではなく、飼う人の性格と環境にマッチした犬を選ぶのがやはり大原則だと思います。

 

そして犬種選びに重要なのは、その犬種の良いところだけでなく、悪いところもすべて把握すること。

 

欠点のない人はいないように、欠点のない犬種もないのですが、あらかじめ欠点をわかって受け入れられるか検討した上で迎えるのと、迎えてから発覚するのでは受けるダメージは違います。

 

それなのに、犬種の長所については良く目にしても、欠点についての情報は多くないように感じます。

 

そこで、実際の犬種選びに役立つことを願って、欠点についてやたら詳しい「獣医師目線の犬種図鑑」を作ってみたいと思いました。

 

うちの子こんなんじゃない!というご意見もあるかと思いますが、診察室で目にすることと、飼い主さんからのお話をベースにして、獣医師だったら「ああ、こういう子いるよね~」とうなずく位にはよくある犬種像を書いたつもりです。

 

新しく犬を飼う人の犬種選びの一助になれば幸いです。

 

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