NHKスペシャル ベイリーとゆいちゃん

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(術後のゆいちゃんに寄り添うベイリー NHK 公式サイトより引用)

 

NHKスペシャル、ベイリーとゆいちゃんを見ました。

 

動物介在療法の存在は学生時代から知っていましたが、実際にどんな感じで行われているのかはこの番組で初めて知りました。

 

ここまでセラピードッグが大きな働きをしていたとは。

 

犬を撫でてみる、おやつをあげてみる、といったその場限りの短期的な関わりだろうと今まで思っていました(それでも十分な効果だと思います)。

 

番組では、ベイリーとゆいちゃんの6年間にわたる関わりが描かれていました。何度にもわたる入院と手術を、ベイリーはずっと支えていました。

 

大きな手術を受けなければならないゆいちゃん、部屋から手術室までの道のりをベイリーと一緒に歩きました。

 

手術後、痛みで眠れなかったゆいちゃん、ベイリーが寄り添うと笑顔を見せ、眠りに落ちました。

 

リハビリで歩かなければならないけれど歩くのが怖いゆいちゃんに、ベイリーと歩くことを提案すると、ベイリーと一緒なら、と歩き出しました。

 

入院から手術を経て退院まで、添い寝したり一緒に歩いたり、いろんな形でずっとサポートし続けるのです。

 

他にもベイリーが支えてきた子供たちは3000人以上。はじめは現場も犬を病棟に入れることに抵抗があったそうですが、今では頼もしいスタッフの一員、とドクターもベイリーの存在を認めていました。

 

犬なのに、ではなく、犬だからこそできる、そして人にはなかなかできない仕事だと思いました。言葉を持たないベイリーだからこそ、子供のこころにまっすぐ、深く入り込むことができるのでしょう。

 

全てを見通すかのような深いまなざしのベイリーに、畏敬の念を禁じ得ませんでした。

本当にすばらしかったです。

 

余談ですが。。。

 

番組の中で一番印象に残ったのは、手術後の痛みに耐えるゆいちゃんに添い寝するベイリーが、ベッドを降りるよ、と指示を出すトレーナーさん(看護師)の指示に従わなかったことです。

 

トレーナーさんも無理に従わせることは無く、ほどなくしてゆいちゃんが眠りに落ちると、ベイリーはベッドを降りました

 

トレーナーさんは、ベイリーが今までの経験の中から自分で考えているんだろう、とベイリーの判断を尊重するのだと言っていました。

 

盲導犬や聴導犬などのサービスドッグに必要な資質に、「利口な不服従」というのがあります。

 

例えば車が来ているのに飼い主が「go」と言っても、盲導犬は危険と判断して行くのを拒む、といった場面です。

 

知識では知っていたのですが、この「利口な不服従」の場面を実際に目にして、改めて犬ってすごいな、と思いました。

 

 

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