いつになったら落ち着きますか?ハイパー犬飼い主さんのつぶやき
「いつになったら落ち着きますか?」
よく聞かれる質問のひとつです。かたわらにはたいてい、ブンブンしっぽを振って、ニコニコしながらこっちを見てる犬がいます。なぜか二本足で立ってたりして。
私自身、しっぽがちぎれるまで(ほど、ではなく)振ったり、道行く人に全員にあいさつしに行こうとするハイパー※なラブラドールレトリバーを飼っていたので、そう聞きたくなる飼い主さんの気持ちはよくわかります。
※ハイパー:興奮しやすく、多動な性質
1才になったら落ち着きますよ、という気休めの言葉のひとつもかけたくなるのですが、すでにとっくに大人になった犬たちばかり。最大級の共感をこめて、うちの犬もそうだったんですよ、、、と10才過ぎても元気だった我が家の犬の話をして、お互い苦笑、というシーンはよくあります。
三つ子の魂百まで、ではないですが、1~2才の頃までに現れるその子本来の性格は、どんなに年を重ねようと基本的なベクトルは変わらないように思います。とてもその年齢には見えないハイパーなおじいちゃんおばあちゃん犬をたくさん見てきました。
犬種的なものも大きいようで、経験上レトリバー系、テリア系、ビーグルにハイパーな子が多いです。アジリティーなどの競技を一緒に楽しみたい方なら良いのですが、のんびりと穏やかな犬との生活を想像している方は、これらの犬種を選ぶ場合は注意したほうが良いと思われます。
ハイパーも個性と笑っていられるレベルがほとんどなのですが、中にはシャレにならないケースもあります。散歩で飼い主さんを引きずり回したり、家のものを手あたり次第破壊したり、なぜかずーっと吠えてたり、近づく人みな押し倒したり。
そんな場合、一番効果があって副作用の少ない薬は運動です。もともと持っているエネルギー量が異常に多いので、運動をしっかりさせるだけでだいぶ落ち着きます。トレーニングをするとしたら、それからです。
ほんとはネズミを追わせるとか、狩りに連れてくとか、何か仕事をさせればすごく働き者で優秀なのかもしれませんが、今の日本の犬はほとんどが無職なので、家庭犬としては困ったちゃんになっちゃうのが切ないところです。
尽きないネタを提供してくれる愛すべきハイパー犬、飼い主さんの「うちの子こんなことやらかした!」という話を聞くのが実は楽しみだったりします。西原理恵子さんの「ああ息子」という本が大好きなのですが、あの犬版があったら絶対読むのになあ。